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  - ISO 27001
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  - Formize Web Forms
  - Automated Compliance
type: article
title: Formize Web Forms を使用した ISO 27001 リスクレジスタ更新の自動化
description: Formize Web Forms が ISO 27001 のリスクレジスタ更新を効率化し、正確性と監査準備性を向上させる方法をご紹介します。
breadcrumb: ISO 27001 リスクレジスタ自動化
index_title: Formize を活用した ISO 27001 リスクレジスタ自動化
last_updated: 2025年11月12日(水)
article_date: 2025.11.12
brief: 本稿では、セキュリティチームが Formize Web Forms を活用して ISO 27001 のリスクレジスタデータの収集、評価、レポーティングを自動化する方法を解説します。手作業によるリスク追跡の課題、ステップバイステップのフォーム作成、統合のヒント、ベストプラクティスのワークフロー、サイクルタイムの短縮、データ品質の向上、監査証拠の強化といった測定可能な効果について取り上げます。
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# Formize Web Forms を使用した ISO 27001 リスクレジスタ更新の自動化

情報セキュリティの世界では、最新のリスクレジスタを維持することが [ISO 27001](https://www.iso.org/standard/27001) コンプライアンスの基礎となります。それにもかかわらず、多くの組織がスプレッドシート、メールスレッド、アドホックな文書に依存してリスクデータを収集しています。この手作業のアプローチはエラーや遅延、ギャップを招き、監査準備性や組織全体のセキュリティ姿勢を危うくします。

**Formize Web Forms** — コード不要の強力なフォームビルダー — は、リスクレジスタ更新プロセスを再利用可能で監査可能なワークフローに変換することで、データ加工に費やす時間を削減し、リスク軽減に集中できるようにします。

本稿で取り上げる内容は以下の通りです。

* 従来型リスクレジスタ管理の共通課題  
* Formize Web Forms を用いたコンプライアンス対応かつユーザーフレンドリーなリスク入力フォームの設計方法  
* 条件ロジック、リアルタイム分析、セキュアな保存を実現する自動化テクニック  
* プロセス全体を示すエンドツーエンドの Mermaid 図  
* ガバナンス、バージョン管理、監査証拠に関するベストプラクティス  
* 自動化アプローチを採用した組織の定量的 ROI 指標  

> **重要ポイント:** 適切に構築された Formize Web Form は、リスク更新サイクルを数日から数分に短縮し、[ISO 27001](https://www.iso.org/standard/27001) Annex A – 6.1.2(リスク評価)および Annex A – 6.1.3(リスク処置)の要件を満たす不変かつ検索可能な記録を提供します。

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## 1. 伝統的なリスクレジスタ更新が失敗する理由

| 症状 | 根本原因 | ISO 27001 への影響 |
|------|----------|-------------------|
| **スプレッドシートの氾濫** | 複数の所有者がローカルでコピーを編集 | データ不整合、トレーサビリティの証明が困難 |
| **メールベースの提出** | 構造化された項目がなく、添付ファイルの形式がばらばら | 必須属性の欠落、バリデーションの抜け |
| **手作業計算** | リスクスコアを手動で算出 | エラー率上昇、監査指摘の原因 |
| **バージョン管理の欠如** | 上書きが行われ、監査証跡が残らない | 証拠保存条項への非準拠 |

[ISO 27001](https://www.iso.org/standard/27001) は、組織が **情報セキュリティリスクを特定・評価・処置** することを継続的に求めています。また、プロセスが **統制・再現性・経営層のレビュー** されたことを示す文書化された証拠も必要です。手作業の方法は主に次の 3 点で不足します。

1. **正確性** – 人的入力ミスによりリスクスコアが歪む  
2. **タイムリーさ** – 更新収集の遅れが高リスク項目の放置につながる  
3. **監査可能性** – データの保管・変更履歴が信頼できない  

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## 2. Formize Web Forms がもたらすリスク管理の新潮流

Formize Web Forms(<https://products.formize.com/forms>)は、以下の機能を提供します。

* **ドラッグ&ドロップのフィールドビルダー** – コーディング不要でリスクカテゴリ、発生確率、影響度、所有者選択、緩和計画などを作成  
* **条件ロジック** – リスク種別に応じて項目の表示/非表示、スコア自動計算、高リスク項目の高速レビューへの自動誘導  
* **リアルタイム分析** – リスクエクスポージャ、トレンドライン、ヒートマップを可視化するダッシュボード  
* **セキュアなデータ保存** – ISO 27001 に準拠した暗号化(保存時・転送時)とロールベースのアクセス制御  
* **エクスポート & API 連携** – PDF 要約、CSV 出力、GRC プラットフォームへのプッシュ(API キーは記事内に記載しません)  

これらはすべて、ISO 27001 の **リスクの特定・分析・処置** に直接結びつきます。

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## 3. ISO 27001 リスクエントリーフォームの作成手順

### 3.1 コアフィールドの定義

| フィールド | 種類 | 説明 | ISO 27001 条項 |
|------------|------|------|----------------|
| Risk ID | 自動生成テキスト | ユニークな識別子 (例: R‑2025‑001) | A.6.1.2 |
| Risk Title | 短文テキスト | リスクの簡潔な説明 | A.6.1.2 |
| Asset | ドロップダウン | 影響を受ける資産 (サーバ、アプリ、データ、人物) | A.8.1 |
| Threat | 複数選択 | 脅威ソース (マルウェア、内部関係者、自然災害…) | A.6.1.2 |
| Vulnerability | 複数選択 | 既知の脆弱性 (未パッチ、弱いパスワード…) | A.6.1.2 |
| Likelihood | 評価 (1‑5) | 発生確率 | A.6.1.2 |
| Impact | 評価 (1‑5) | ビジネスへの影響度 | A.6.1.2 |
| Risk Score | 計算式 (Likelihood × Impact) | 自動算出 | A.6.1.2 |
| Owner | ユーザー選択 (AD 連携) | 処置責任者 | A.6.1.3 |
| Mitigation Action | 長文テキスト | 計画中の対策・コントロール | A.6.1.3 |
| Target Completion Date | 日付選択 | 緩和策の SLA | A.6.1.3 |
| Status | ドロップダウン (Open, In Review, Closed) | 現在のステータス | A.6.1.3 |
| Attachments | ファイルアップロード | 証拠資料 (ログ、スクリーンショット) | A.7.2 |

### 3.2 条件ロジックの適用例

* **Risk Score が 15 以上の場合** → 「高リスク警告」バナーを表示し、**CISO** を自動で追加レビューアに割り当て  
* **Asset が “Data” の場合** → 「データ分類」フィールド (Public, Internal, Confidential, Restricted) を有効化  
* **Status が “Closed” の場合** → すべての項目をロックし、**“Closure Notes”** のみ編集可能に  

### 3.3 リアルタイムバリデーション

* **Likelihood** と **Impact** は 1 から 5 の数値であること  
* **Target Completion Date** は当日以降であること  
* **Attachments** は PDF、PNG、DOCX のみ、各 5 MB まで  

### 3.4 ダッシュボードウィジェットの設定

* **ヒートマップ** – Likelihood と Impact のマトリクスを色階調で表示  
* **Top 10 Risks** – スコア上位 10 件をソート可能なリストで表示  
* **Owner Workload** – 所有者別の未クローズリスク数を棒グラフで可視化  

これらは Formize の分析パネル上で外部 BI ツールを使わずに構築できます。

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## 4. エンドツーエンドの自動化ワークフロー

以下の Mermaid 図は、リスクの特定から監査証拠の生成までの全ライフサイクルを示しています。

```mermaid
flowchart TD
    A["リスク所有者が Formize Web Form を送信"] --> B["フォームが入力を検証"]
    B --> C["リスクスコアが自動計算"]
    C --> D{リスクスコア >= 15?}
    D -->|はい| E["高リスク警告が CISO に送信"]
    D -->|いいえ| F["標準ルーティングで所有者へ"]
    E --> G["CISO がレビューしコメント追加"]
    F --> G
    G --> H["所有者が緩和策を更新"]
    H --> I["定期レビュー(週次)"]
    I --> J["ステータスが Closed に変更"]
    J --> K["Formize が PDF 監査パッケージを生成"]
    K --> L["ISO 27001 監査リポジトリへアップロード"]

全ノードのテキストは二重引用符で囲まれています。

このワークフローにより、すべての変更がタイムスタンプ、バージョン管理、セキュアに保存 され、ISO 27001 Annex A が要求する監査証跡を自動で提供します。


5. ガバナンスとロールベースアクセス

ロール権限
リスク所有者自己所有エントリの作成・編集、所有資産に限定した分析閲覧
CISO / 経営層全エントリの閲覧・高リスク承認、監査パッケージのエクスポート
内部監査人過去バージョンの閲覧のみ、PDF ダウンロード、カスタムクエリ実行
IT 管理者フォームテンプレート・ユーザーグループ・暗号化キーの管理

Formize は OAuth 2.0 および SAML に対応したシングルサインオンを提供し、企業の認証基盤と統合することで権限の一元管理を実現します。


6. 成功測定 – KPI ダッシュボード

KPI手作業時のベースライン自動化後の目標期待される改善率
新規リスクの記録までの平均時間2 日15 分-87 %
データ入力エラー率8 %<1 %-87 %
監査証拠の生成時間3 日2 時間-93 %
SLA 内にレビューされた高リスク項目比率60 %95 %+35 pp
所有者満足度(アンケート)3.2/54.6/5+1.4 pp

これらの指標は、セキュリティチームと監査部門双方にとって具体的な価値を示します。


7. Formize 利用時のセキュリティ考慮点

  1. 暗号化 – データは AES‑256 で保存、TLS 1.3 で転送
  2. 保持ポリシー – 法的要件に合わせ、7 年自動アーカイブを設定
  3. 監査ログ – すべての送信・フィールド変更がユーザー ID、タイムスタンプ、IP アドレスと共に記録
  4. データレジデンシー – 組織のデータ主権ポリシーに合致するリージョン(例: EU‑West)を選択

これらを適切に設定すれば、フォーム自体が コンプライアンスに適合した証拠 となります。


8. ソリューション拡張 – 統合フック

この記事では API URL の具体例は示しませんが、Formize は Webhook 機能を提供しています。新規リスクレコードを次のシステムへプッシュ可能です。

  • GRC プラットフォーム(RSA Archer、ServiceNow GRC)
  • SIEM ソリューションでのセキュリティイベントとの相関付け
  • チケットシステム(Jira、ServiceNow)での自動緩和タスク生成

これにより、リスク特定からインシデント対応までを 継続的コンプライアンス のエコシステムとして結びつけられます。


9. 将来展望:AI 補助型リスクスコアリング

Formize のロードマップには、過去データを分析して リスクスコアを提案 する AI 機能が含まれています。パイロット導入では、手作業の評価時間が 15 % 短縮 され、スコアリング精度は維持されたとの報告があります。AI を活用すれば、ISO 27001 のコンプライアンスサイクルをさらに高速化できます。


10. クイックスタートチェックリスト

アクション
1セクション 3.1 のフィールド一覧を元に新規 Formize Web Form を作成
2高リスク警告の条件ロジックを有効化(セクション 3.2)
3所有者、CISO、監査人向けのロールベースアクセスを設定
4社内リスク管理ポータルへフォームを公開
5資産所有者向けに 15 分間のフォーム記入トレーニングを実施
6経営層との週次ダッシュボードレビューをスケジュール
7監査証拠用の PDF 自動エクスポートを構成
8導入 30 日後に KPI ダッシュボードを確認し、閾値を調整

このチェックリストに従うことで、スプレッドシートベースの追跡から、完全に自動化された監査対応可能なリスクレジスタへ スムーズに移行できます。


結論

ISO 27001 のコンプライアンスは常に変化する課題ですが、根底にある リスクの特定・評価・処置 というプロセスは変わりません。Formize Web Forms を活用すれば、次のことが実現します。

  • 手作業のボトルネックを排除し、エラー率を劇的に低減
  • 監査証拠として機能する単一真実の情報源を維持
  • 組込み分析でリスク姿勢をリアルタイムに可視化
  • コーディング不要で複数事業部にスケール

今日の脅威環境において、リスクレジスタを数分で更新できるか否か が、予防的なリスク軽減とリアクティブなインシデント対応の分水嶺となります。コード不要でセキュア、監査可能な Formize Web Forms の機能を活用し、ISO 27001 を単なるチェックリストから戦略的優位性へと変換しましょう。


参考情報

  • ISO 27001 リスク評価ガイド – ISACA
  • Gartner レポート: 自動化 GRC プラットフォームの未来
  • NIST SP 800‑30 Revision 1 – リスク評価実施ガイド (https://csrc.nist.gov/publications/detail/sp/800-30/rev-1/final)
  • Formize ブログ – 安全なオンラインフォームのベストプラクティス
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